プロバレエダンサー兼YouTuberとして約70万人の登録者を抱えるヤマカイは、2022年1月にバレエダンサー・ヒューマとの間で起きた大規模な炎上で活動休止に追い込まれました。
その後アメリカのバレエ団を離れたことから「バレエをやめた」と誤解されるケースもあります。
本記事では、ヤマカイが炎上した理由、バレエをやめたと言われる経緯の真相、その後の活動まで調査・紹介していきます。
ヤマカイの炎上なぜ?バレエやめた理由と関係が?

ヤマカイの炎上は2022年1月に同じバレエ系YouTuberのヒューマが投稿した1本の批判動画から始まり、活動休止までわずか10日ほどで一気に拡大しました。
そして、この炎上がアメリカのバレエ団退団や活動拠点の変更と重ねて語られたため、「ヤマカイはバレエをやめた」という誤解が広がります。
炎上までの時系列を、公開情報をもとに整理したのが以下の表です。
| 日付 | 出来事 | ヤマカイの行動 |
|---|---|---|
| 2022/1/15 | ヒューマが「10代バレエダンサーの真剣な思い」を投稿 | 沈黙 |
| 2022/1/18 | 「悲しい..実はバレエ界の敵になっていたらしい」32分動画を公開 | 「僕が悪い」と謝罪 |
| 2022/1/20頃 | ヒューマからDM返信なし、対談拒否が判明 | アンチ抑制を呼びかけ |
| 2022/1/24 | 「この件はこれで最後です。そして活動休止します」動画を公開 | 涙ながらに「炎上商法」と批判、活動休止 |
| 2022/2/上旬 | YouTube復帰(休止からわずか12日後) | 「終わったことは話しません」と宣言 |
SNS上でも当時の温度感は割れていました。「ヤマカイの卑猥なサムネは下品で観なくなった」というヒューマ支持の声がある一方、「対話を無視してから動画だけ出すのは炎上商法に見える」という擁護の声もあり、批判の矛先が途中でヒューマ側に転がっていったのが特徴です。
個人的には、たった9日間で「批判→謝罪→対話拒否発覚→活動休止」まで進んでしまうスピード感に、SNS時代の炎上の怖さを強く感じます。
炎上が起きた構造を踏み込んで見ていくと、次のようなものが理由として考えられます。
炎上理由やその後とは?時系列で解説

ヤマカイ炎上の最大の引き金は、ヤマカイ本人が掲げる「バレエを広める」という大義名分と、実際にアップしていた動画の路線がズレて見えた点にあります。
ヒューマが当時クロアチアのバレエ団に所属する19歳の現役プロダンサーだったこと、そしてヤマカイのチャンネル登録者が約60万人だったという力関係の差も、炎上を加速させた要素です。
ヒューマがヤマカイに対して指摘した主な内容は以下の4点に集約されます。
- 卑猥なサムネ・タイトル路線がバレエのイメージを下げている
- 「コネがないとバレエ団に入れない」発言は誤情報
- 影響力が大きいのに責任感が足りない
- バレエ本来の良さを伝えてほしい
これに対するヤマカイの初動から活動休止、その後までの動きをまとめたのが下の表です。
| フェーズ | 時期 | ヤマカイの対応 |
|---|---|---|
| 謝罪 | 2022年1月18日 | 卑猥要素は「線引きを間違えた」と認め、コネ発言は「選択肢の1つとして紹介した」と訂正 |
| 反論 | 2022年1月22日前後 | 対談DMを送ったが無視され、「炎上商法」と批判 |
| 活動休止 | 2022年1月24日 | YouTubeとSNSを一旦停止 |
| 復帰 | 2022年2月上旬 | 約12日後に復帰、テロップでヒューマへの牽制を継続 |
| 路線変更 | 2023〜2024年 | 卑猥なサムネを減らし、舞台コンテンツ中心へ |
| 拠点移動 | 2023〜2024年 | アメリカから日本へ移り『The Ballet Show』始動 |
ヒューマ側もヤマカイ側のカンパニーから「ヤマカイは僕について発信することを禁止または注意されているはず」と発言するなど、舞台裏では所属バレエ団のディレクター同士の連絡まで及んでいたことが報じられています。
この炎上はSNS炎上というより「日米2つのバレエ団内部のガバナンス問題」に近い構造を持っていたという見方ができます。
所属バレエ団は本来、ダンサー個人のSNS活動を完全に管理する立場にないため、止めたくても止めきれなかった事情が窺えるからです。
個人的には、ヒューマがDMに返信していれば1回の対談で終わっていたかもしれない案件で、両者の「対話を避けた結果のすれ違い」が炎上を不必要に長期化させたように感じます。
バレエやめたと捉えるかもしれないが誤解!バレエ団を運営する道に進んだ
「ヤマカイはバレエをやめた」と思われがちですが、これは大きな誤解です。

ヤマカイはアメリカのバレエ団を退団した後、日本でエンタメバレエ団『The Ballet Show』を立ち上げ、現在はバレエを運営する側に回っています。
ヤマカイの所属歴と活動の流れを、根拠となる時系列で整理したのが下表です。
| 年 | 所属・活動拠点 | 役割 |
|---|---|---|
| 2013年 | Gelsey Kirkland Academy(NY)入学 | 留学生 |
| 2014年 | Gelsey Kirkland Ballet入団 | バレエ団員 |
| 2017年 | Roxey Ballet(ニュージャージー)移籍 | バレエ団員 |
| 2018年 | Ballet Frontier of Texas移籍、YouTube開始 | バレエ団員+YouTuber |
| 2022年 | Ballet Frontier退団を発表 | 移籍準備 |
| 2023年 | 「State Street Balletとの日本公演」開催 | プロデューサー+主演 |
| 2024年1月 | 『The Ballet Show』始動、『アラジン』初公演 | 主宰+主演 |
| 2025年 | 『美女と野獣』『白雪姫』など計5作品上演 | 主宰+主演 |
| 2026年2月 | 『くるみ割り人形 The Ballet Show』上演予定 | 主宰+主演 |
退団理由について、ヤマカイ本人は「日本公演に協力的で、日本でバレエを広めたい目的と合致するバレエ団へ移籍したかったため」と語っています。

つまり、バレエをやめたのではなく「アメリカで踊る側」から「日本で運営する側」へキャリアの軸を移したというのが正確な実態です。
ヤマカイの路線変更はファッションブランドのCÉLINE(セリーヌ)が辿った道筋と非常によく似ています。
エディ・スリマンがCÉLINEを引き継いだ際、伝統的な高級ブランドのイメージから一気に若者向け・ストリート寄りへ振り切って賛否両論を巻き起こしました。
クラシックという土壌に大衆エンタメを持ち込むという点で、ヤマカイの動きと重なります。
| 観点 | ヤマカイ/The Ballet Show | CÉLINE(エディ・スリマン以降) |
|---|---|---|
| ベース文化 | クラシックバレエ | ハイファッション |
| 改革の方向性 | エンタメ性・若年層への訴求 | ストリート・若年層への訴求 |
| 批判の声 | 「品格を下げる」と一部のバレエ関係者 | 「ブランドDNAを壊した」と一部のファッション業界 |
| 評価指標 | 観客数・満足度(2025年9月で年間2万人・満足度99%) | 売上・店舗拡大 |
| 共通点 | 既存ファン層と新規層のすれ違いが炎上の火種に | 既存ファン層と新規層のすれ違いが論争の火種に |
個人的には、伝統文化に新規層を引き込む人物はどんなジャンルでも一度は炎上する宿命を負っているように見え、ヤマカイの軌跡もその王道パターンに当てはまっていると感じます。
ヤマカイの炎上に対する声を調査

ヤマカイ炎上の世論を見ると、当時の反応は綺麗に二分されたわけではなく、時系列で揺れ動いたのが特徴です。Twitter(現X)やコメント欄での反応をもとに、独自に体感比率を整理すると以下のような分布になります。
↓ヒューマ投稿直後(1月15日〜17日)の声のざっくり割合
- ヤマカイ批判が約60%
- ヒューマ支持が約25%
- 中立・様子見が約15%
↓ヤマカイの謝罪・反論動画後(1月18日〜24日)の声のざっくり割合
- ヤマカイ支持が約55%
- ヒューマ批判が約30%
- 中立が約15%
代表的な口コミは下記のとおりです。
双方の所属バレエ団の規模差が世論の温度を後押ししたという見方があります。
ヒューマが所属していたクロアチア国立劇場バレエ団は国家規模の劇場で、アメリカの中規模バレエ団より格上だと捉える層が一部いたため、「実力で言えばヒューマの方が説得力がある」というロジックが流通したからです。
個人的には、ヤマカイの一番大きな勝因はYouTubeに復帰した後で「終わったことは話さない」とコメントを残して走り続けたことで、引きずらなかった姿勢が結果的に支持を集めたように見えます。
向いている人

ヤマカイの活動や『The Ballet Show』は、伝統的なクラシックバレエ公演を観慣れた層ではなく、これまでバレエに縁がなかった層と相性が良い舞台です。
クラウドファンディングが毎公演500万〜1500万円規模で集まり、東京公演SSS席が即完売する熱量も、新規層に強く刺さっている証拠です。
次のような人にとって、ヤマカイのコンテンツや公演は楽しみやすい入り口になります。
- バレエを一度も観たことがない人
- 映像演出やプロジェクションマッピングが好きな人
- カップルや家族で気軽にエンタメ鑑賞をしたい人
- YouTubeで親近感のあるダンサーを応援したい人
- 『美女と野獣』『アラジン』『くるみ割り人形』など名作物語が好きな人
- 「敷居が高そう」でバレエを敬遠してきた人
- 推し活感覚でクラウドファンディングに参加してみたい人
個人的には、ヤマカイが目指している「来週バレエ観に行かない?」と気軽に言える社会は、まさにこういう新規層を一人ずつ劇場に引き込むことでしか作れない世界だと感じます。