童謡「手のひらを太陽」ですが怖いとの噂があるようです。
今回はそんな噂の背景を調査しました。
手のひらを太陽にの歌詞が「怖い」との声がやばい?
手のひらを太陽にという歌は日本人なら一度は耳にしたことがある有名な歌です。
アンパンマンの原作者であるやなせたかしさんによって作詞されたことでも知られており、明るい曲調で子供たちに大人気の曲でもあります。
しかしそんな手のひらを太陽について、一部で歌詞が怖いという声があります。
なぜ怖いといわれてしまうのか、理由として以下の通りです。
- ムシ嫌いにとって口にだしたくもない
- 血潮がない動物を並べてる歌詞が意味深
- 手のひらに太陽を透かして見ても血潮は見えない
それぞれについて考察していきます。
ムシ嫌いにとっては口に出したくもない
手のひらを太陽にには以下のような歌詞が登場します。
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮
ミミズだって オケラだって
アメンボだって
みんなみんな 生きているんだ
友だちなんだ
(引用:Uta-Net)
歌詞に登場するミミズやオケラ、アメンボは決して見た目が可愛らしい虫ではありません。
何より、虫嫌いからしたら口にだすのもおぞましいと感じてしまう人も多いことでしょう。
明るく希望の歌である手のひらを太陽にですが、虫を苦手としている人からしたら恐怖の歌に見えてしまいます。
血潮がない動物を並べてる歌詞が意味深
手のひらを太陽はどの歌詞も耳に残るのが特徴的です。
その中でも以下のような歌詞は特に印象に残っている人が多いことでしょう。
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮
(引用:Uta-Net)
そもそも血潮とは以下のような意味を表します。
- 1 潮のようにほとばしり出る血。「—に染まる」
- 2 体内を潮のように流れる血。激しい情熱や感情。「熱き青春の—」
(引用:goo辞典)
日常ではなかなか使わないワードですが、私たちの体に流れている血のことを表現しています。
しかし手のひらを太陽にで登場するミミズやオケラ、トンボ、ミツバチなどに赤い血は流れていません。
そのため私たちにとってもっと身近な存在であるネコや犬でもいいのに、あえて虫を選んだことが意味深だと感じる人がいるようです。
手のひらに太陽を透かして見ても血潮は見えない
手のひらを太陽の歌詞のように、手のひらを太陽に透かしたことがあるという経験の人もいることでしょう。
しかし実際、太陽に透かしてみるとわかりますが、手のひらを太陽に向かっても血潮は見えません。
そのため、そこには隠された意味があるのではないかという一種の都市伝説が巷で流れてしまったと考えられます。
もちろんそこに隠された意味はありません。
手のひらを太陽には作詞したやなせたかしさんの実体験が元にされていることは有名です。
手のひらを太陽にを作詞したころのやなせたかしさんは将来に不安を覚え、追い詰められていたとのこと。
そんなときふと懐中電灯を手のひらにあてたところ、自分の血管がすけて見え、こんな絶望的な思いにかられ、指先まで冷え切っている今の自分でも赤い血が流れて生きているんだと感じたそうです。
そこから手のひらを太陽にという希望に満ちた歌詞が出来上がったとのことでした。
以上が、手のひらを太陽にの歌詞が怖いと言われてしまう理由として考えられます。
実際は明るく、希望に満ちた歌ですが、長年親しまれていることや身近というほど身近な存在でもなく、赤い血が流れているわけでもない虫を登場させていることなどから、何か深い意味があるのではないかと勘繰ってしまったのでしょう。
手のひらを太陽にの歌詞が怖いというのは、ある種の都市伝説のようになってしまっていると推察できます。
そもそも手のひらを太陽にとは
手のひらを太陽にはジャンルとして童謡です。
1961年に制作され、翌年にNHK「みんなのうた」で放送されましたが、当時はそこまで世間に浸透することはありませんでした。
それが世の中に広まり、日本人なら誰もが一度は耳にしたことがあるまでのポピュラーな日本の童話になったきっかけは、1965年の紅白歌合戦です。
その4年後には小学校の音楽の教科書にも掲載され、親から子へと受け継ぎたい曲として日本の歌百選にも選ばれたこともあります。
そんな手のひら太陽には、アンパンマンの作者としても知られるやなせたかしさんが作詞したことでも有名です。
作曲はいずみたくさんがおこなっています。
戦争経験者でもあるやなせたかしさんにとって生と死、希望と絶望などは常に隣り合っているものとのこと。
アンパンマンにも争いへの忌避、平和への思いが込められていますが、手のひらを太陽にも同じように希望や平和の思いが込められている深い歌詞になっています。
手のひらを太陽にはどんな人に向いている?
手のひらを太陽には以下のような人におすすめの歌です。
- 童話好き
- アンパンマンややなせたかしさんのファン
- 明るい気分になりたいとき
- 元気を出したいとき
- 情景が思い浮かぶとき
手のひらを太陽には日本の歌百選にも選ばれた童話です。
保育園や幼稚園でも良く歌われています。
アンパンマンの作者としても知られるやなせたかしさん作詞の曲としても有名です。
そのためアンパンマンややなせたかしさんのファンにもおすすめの一曲となっています。
さらに手のひらを太陽には詞も曲調も明るく、希望にあふれた曲です。
明るい気分になりたいときや元気をだしたいときにおすすめです。
また手のひらを太陽には日本人なら誰もが知っている一曲であり、そのため歌詞と近い情景を目の当たりにすると思い出す人が多いようでした。
たとえば、強い日差しに手のひらを太陽に向けたときやアメンボやオケラなど見かけたときなどに、手のひらを太陽にの曲と歌詞が頭に浮かんでくるのでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
作詞 | やなせたかし |
作曲 | いずみたく |
制作年 | 1961年 |
初放送 | 1962年2月-3月(NHK「みんなのうた」) |
初回歌唱 | 宮城まり子、ビクター少年合唱隊 |
制作背景 | やなせが夜中の作業中、電気スタンドで手を温めていた際に、子供の頃の思い出から着想を得た。当初はホームソングとして作られた。 |
普及のきっかけ | 1965年にボニージャックスが歌い、紅白歌合戦で歌唱したことで広く知られるようになった。 |
教科書掲載 | 1969年から小学校6年生の教科書に掲載。現在は小学校2年生の教科書に掲載。 |
受賞・選定 | 2006年に文化庁と日本PTA全国協議会による「日本の歌百選」に選定 |
記念事業 | 2011年に制作50周年を記念してCDブック『手のひらを太陽に50周年記念CD』が限定3000セットで発売 |
主な使用例 | 映画『ちいさなジャンボ』(1977年)、映画『僕らはみんな生きている』(1993年)、『それいけ!アンパンマン』シリーズ、『めざましテレビ』テーマソング(2004-2007年)など |
特徴 | 手話バージョンも制作されており、教育現場や様々なメディアで長年親しまれている童謡 |