『社畜と少女の1800日』は、孤独なサラリーマン東根と、家庭の事情で彼のもとに転がり込んできた中学生の優里との同居生活を描いた物語です。
この作品には、感動的な部分がある一方で、一部では「気持ち悪い」と感じる声もあるようです。
今回は、このネガティブな声やアニメ化の可能性について詳しく解説していきます。
ネタバレを含みますのでこれから読む人は注意されてください。
社畜と少女の1800日が気持ち悪い?やばい?ネガティブな声はなぜ
『社畜と少女の1800日』に対して、温かい物語だという意見が多い一方で、一部の読者から「気持ち悪い」という感想が寄せられることがあります。
その理由として挙げられるのは、作品の設定やキャラクターの描かれ方に起因していると考えられます。
理由1:モテない社畜な主人公が突然出来のいい中学生と同居する設定が気持ち悪い
モテない中年の社畜サラリーマン東根が中学生の優里と同居する設定が現実離れしていることが、この「気持ち悪い」という感想の一因だと思われます。
東根は長時間労働で疲弊した独身の中年男性で、そこに家事が得意で献身的な優里が突然現れるという展開に、違和感を抱く人がいるのです。
現実離れしているところが良いって人も多いですが、乖離しすぎとの意見もあるのです。
優里は母親に捨てられ、東根に頼ることになりますが、東根は当初、優里を異性として見ることはなく、あくまで保護者的な立場で接します。
しかし、物語が進むにつれ、優里の成長を見守る中で、次第に関係が深まっていくという流れです。
この過程自体が一部の読者にとって、非現実的に感じられるのではないでしょうか。
また、優里のキャラクターが非常に理想化されていることも、違和感を抱かせる原因だと考えられます。
中学生でありながら、家事全般をこなす優里の完璧さが、一部の読者に「男性の理想の女性像」を投影したように感じられることもあるでしょう。
現実離れした要素が、作品に対して「気持ち悪い」という印象を与えてしまう可能性があると思います。
理由2:高井沙耶が嫌い!不貞行為など教師としての自覚がない?
優里が通っていた中学校の教師「高井沙耶」に対して反感を抱く読者がいることも、この作品におけるネガティブな要素の一つです。
高井は優里の担任教師として登場しますが、既婚者でありながらも東根と恋愛関係に発展し、その後、別の教師に寝取られてしまう展開があり、どこか他責する言動にも賛否あり、教師としても社会人としても意識が低いとみられるのでしょう。
高井は、優里と東根の関係に疑問を抱き、優里を遠くの学校へ進学させるよう促します。
その後、東根との関係が悪化していく中で、好意を寄せていた同僚教師に相談し、その教師と関係を持つことになります。(最終的にその教師と高井は結婚)
同僚教師は名前は出てこないものの東根と優里の同居を警察に通報しており、高井とともに嫌いなキャラクターとして上げる人も多いでしょう。
社会的な役割や期待に対して、自分の感情に正直になれず、他人に依存してしまう性格が読者の反感を買い、「高井沙耶が嫌い」と感じる人がいるのでしょう。
理由3:キャラクターの絵やエロ要素が気持ち悪い
『社畜と少女の1800日』は、決してエロ漫画ではないものの、一部の描写が読者に性的なニュアンスを感じさせることがあります。
特に、女性キャラクターが理想化された容姿で描かれていることや、過度なサービスシーンが入ることが、一部の読者に「気持ち悪い」と思わせる原因になっているのです。
先ほどの高井の部分も含め、おそらく女性ウケは悪い漫画ではあると思います。
優里や他の女性キャラクターが性的な対象として描かれていると感じられるシーンが、物語の進行に関わりなく挿入されていることが批判の対象になっているようです。
東根と年下のバツイチ上司「桐谷暢子」とのシーンが2回、先ほどの高井沙耶とのシーンが1回ありますが、全体を通してはそこまで多くありません。
物語として、人間らしさを表現するためにある程度入れている感じで、エロ漫画とは言えないと思います。
とはいえ、人によっては絵や描写の一部に違和感を覚えるかもしれません。
社畜と少女の1800日のアニメ化は2025年時点でない!
2025年時点で、『社畜と少女の1800日』のアニメ化は予定されていません。
多くの漫画がアニメ化されている中で、この作品もファンからはアニメ化を期待する声が上がっています。
しかし、物語の設定が割とセンシティブなテーマを扱っているため、アニメ化には慎重な判断が必要だと思われます。
中年男性と中学生の少女が同居し、最終的に二人が結ばれるという物語の展開が、一部の視聴者にとっては受け入れがたいものに映る可能性があるためです。
社畜と少女の1800日は良い口コミが大半
『社畜と少女の1800日』は、一部で「気持ち悪い」や「違和感がある」という批判的な意見も見られますが、良い口コミが大半を占めています。
何よりも登場キャラクターたちの成長と、温かい人間関係が魅力で東根が激務に追われる孤独な中年サラリーマンでありながら、優里との交流を通して少しずつ人間らしさを取り戻していく展開が人気の理由でしょう。
東根が最初はただの「社畜」として描かれ、自己犠牲的な生活を送っていたところから、優里との時間を通して次第に変わっていく点です。
優里は、母親に捨てられたにもかかわらず、自分の居場所を見つけようとする健気さや努力が描かれ、読者に強い感動を与えています。
また、東根と優里以外のキャラクターも魅力的で東根の上司である桐谷暢子は、仕事でもプライベートでも東根を支える存在であり、隣人のナナも優里に対して温かく接してくれます。
こうした脇役キャラクターたちが、物語に深みを与え、よりリアルな人間関係を描いていると評価されています。
読者からの口コミでは、「ストーリーに無理がある部分はあるが、全体的には心温まる物語」という意見や、「登場人物がみんな良い人で、読んでいて癒される」という感想が多く寄せられています。
社畜と少女の1800日についておさらい
『社畜と少女の1800日』は、孤独な中年サラリーマンと中学生の少女が、互いに支え合いながら成長していく物語です。
東根は過酷な仕事に追われる日々を送っており、優里は母親に捨てられたことで東根のもとにやってきます。
二人は共に生活を送る中で、少しずつ互いを理解し、支え合う関係になっていきます。
物語の中では、東根が仕事で疲弊しながらも、優里との時間を通じて心の安らぎを見つけていきます。
また、優里も東根に支えられながら、少しずつ自立した女性へと成長していきます。こうした二人の絆が物語の中心にあり、読者の共感を呼んでいるのではないでしょうか。
社畜と少女の1800日の主要キャラ紹介
ここからは主なキャラクターについて紹介します。
東根将彦(あずまね まさひこ)
主人公。
中年独身のサラリーマンで、ゲーム会社に勤務。
徹夜や休日出勤を繰り返す社畜生活を送っているが、同級生の娘・君島優里と出会い、彼女と同居生活を始める。
優里を守り、親代わりとして育てていくことを決意する。物語の途中で、職場の問題や優里との関係のために転職。
最終的に優里と結婚し、家庭を築く。
君島優里(きみじま ゆり)
もう一人の主人公。
母親の失踪により、東根と同居生活を始める中学2年生。
家事が得意で、料理や新聞配達のアルバイトをこなしている。
優里は東根を信頼し、心の支えとしている。
彼女は物語の中で成長し、最終的には東根と結婚し娘をもうける。
桐谷暢子(きりたに のぶこ)
東根の年下の上司で、仕事の面でも彼をサポートする存在。
彼女自身も離婚経験を持ち、仕事では有能であり、優里が児童相談所に預けられた際には、彼女を救うために行動する。
最終的には東根を独立した自身の会社に招き入れ、仕事のパートナーとしても重要な役割を果たす。
高井沙耶(たかい さや)
優里の担任教師。
東根と恋愛関係になるが、後に同僚教師に心変わりし、東根と別れる。
物語の中で彼女は、優里が児童相談所に送られる原因を作ったり、自身の選択に悩む姿が描かれる。
貝塚梨理南(かいづか りりな)
桐谷の新会社の若手社員。
オタク趣味を持つが、外見に対するコンプレックスが強く、マスクをしていることが多い。
東根に対して憧れを抱き、彼の忠告を受け入れて成長していく。
社畜と少女の1800日が向いている人とは
『社畜と少女の1800日』は、心温まるヒューマンドラマや成長物語が好きな人に向いています。
社会人としての孤独や苦労に共感できる人には、東根の人生に感情移入しやすいでしょう。
また、優里の健気な姿や自立に向けた成長が描かれているため、キャラクターの成長や変化を楽しみたい人にもおすすめです。
さらに、物語全体を通じて、人と人との交流や絆の大切さが丁寧に描かれているため、温かい人間関係に癒されたいという人にも適しています。
一方で、年の差や同居設定に抵抗がない人、フィクションとして楽しめる人が、より深く楽しめる作品だと思います。
項目 | 内容 |
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ジャンル | 青年漫画 |
作者 | 板場広志 |
出版社 | 芳文社 |
掲載誌 | 週刊漫画TIMES |
連載期間 | 2017年4月7日 – 2020年9月18日 |
巻数 | 全13巻 |
話数 | 全118話 |
スピンオフ作品 | 『社畜と少女のエトセトラ』、全1巻 |
シリーズ累計部数 | 2023年1月時点で330万部突破 |
あらすじ | 独身の中年サラリーマン・東根将彦が、失踪した友人の娘・君島優里と出会い、同居生活を始める。仕事と子育てを両立しつつ、共に生きる姿を描いた物語。 |
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