カラオケボックスの印象が強い「シダックス」ですが一部でやばい・宗教などの検索ワードが見られます。

(出典:google)
今回はなぜそんな噂があるのか調査しました。
シダックスがやばいとの口コミ1:カラオケ事業撤退
レストランとカラオケを融合させたシダックスでしたが、2018年5月30日にカラオケボックスの運営事業から撤退することを発表しました。
「カラオケ館」を運営するB&Vにカラオケ事業の運営子会社である「シダックス・コミュニティー(SC)」の持ち株81%を売却、約97億円の債権も譲渡することが明らかになりました。
不採算店の大量閉店などのリストラを進めてきたシダックスでしたが、自力の立て直しでは難しいと判断し、今後は給食などのフード事業に経営資源を集中します。
同子会社は2018年3月期で32億円の債務超過に陥り、シダックスは運営子会社に対する債務の一部を貸倒引当金として計上済みですが、株と債務の売却で譲渡損失が発生します。
シダックスはこれにより、7月中に日本政策投資銀行や三井住友銀行などの出資者で構成する投資事業有限責任組合を引受先とする約25億円の優先株を発行し、新株発行で調達した資金は運転資金に充てる方針であることを発表したのでした。
シダックスは1993年にカラオケ事業に参集し、一時期は店舗数を約300店舗にまで展開しましたが、大都市の駅前店舗に比べて収益性に劣る郊外の大型店を中心に出店を進めてきたため、採算悪化が続いていました。
そして、2016年には全体の約3割に当たる不採算店80店舗の閉店を打ち出し、駅前店舗を中心に出店を進めていましたが経営は好転することはなく、2018年3月期のレストランカラオケ事業の営業損益は10億3800万円の赤字と、前の期に比べて赤字幅が約8割ほど拡大してしまったのです。
シダックスのカラオケ事業撤退に多くの人が悲しむとともに、今後の事業展開が心配されることとなってしまったのでした。
シダックスがやばいとの口コミ2:社風が宗教っぽいと誤解?
シダックスが宗教的と見なされる背景には、創業家による強い影響力と、理念浸透を重視する独特の企業文化の存在があるようです。
創業者である志太勤氏のカリスマ性や、その一族による長年の経営支配が、外部から見て閉鎖的な印象を与える一因です。
また、「未来の子供たちのために」というミッションや、「マザーフード」という独自のサービスポリシーは、単なるビジネスの枠を超えた信条のように受け取られる側面を持ち、企業理念をまとめた「ブランドブック」の従業員への配布や、創業家の資産管理会社と本体との不透明な資金の流れが報じられた事実も。
後述しますがオイシックス・ラ・大地による買収劇の過程では、創業家と経営陣が対立し、情報漏洩や怪文書が飛び交う事態にまで発展。
こうした一連の騒動が、企業統治に対する疑念を招き、宗教的な組織構造との類似性を指摘される要因となったのかもしれません。
シダックスの経営スタイルや企業文化は、一般的な企業とは一線を画す特徴を持ち、それが宗教的と誤解された可能性もあります。
企業文化の比較
シダックスの旧体制における企業文化は、一般的な上場企業と比較して良くも悪くも違う印象です。
項目 | シダックス(旧体制) | 一般的な上場企業 |
---|---|---|
意思決定 | 創業者・同族の意向が強く反映 | 取締役会や株主総会での合議が基本 |
企業理念 | カリスマ的理念(マザーフード) | 事業戦略に基づくミッション・ビジョン |
従業員統制 | 理念共有、ブランドブックの配布 | 業績評価(KPI)、コンプライアンス研修 |
ガバナンス | 創業家への利益還流の指摘 | 独立した社外取締役、監査役会による監視 |
シダックスがやばいとの口コミ3:給食事業が買収
2022年に表面化したオイシックス・ラ・大地によるTOB(株式公開買い付け)を巡る創業家と取締役会の対立が大きな要因です。
この内紛は外部コンサルタントを巻き込んだ情報戦に発展し、「謀略ゲーム」とまで報じられました。
最終的にオイシックス傘下でのMBO(経営陣による買収)が成立し、2024年3月18日をもって上場廃止となりました。
シダックスの給食事業前後の変化
観点 | 買収前の状況 | 買収後の状況 |
---|---|---|
経営体制 | 創業家主導、取締役会との対立が顕在化 | オイシックス主導、迅速な意思決定が可能 |
収益状況 | 原材料費高騰、人手不足による収益悪化 | 食材宅配との連携で効率化と収益改善を目指す |
事業展開 | 給食事業中心、カラオケ事業撤退後の再編 | 保育園・学校給食への業務用食材提供拡大 |
企業統治 | ガバナンスの課題が顕在化 | 外部企業との連携で透明性向上を期待 |
こうした一連の動きが、外部からの経営に対する不信感や不安定なイメージを生み出しました。
労働環境に目を向けると、口コミサイトでは給与水準の低さや将来性への疑問を呈する声が目立ちます。
現場の努力が評価や待遇に結びつきにくいという不満も。
これが「やばい」という評判の一端を担う格好です。
シダックスがやばいとの口コミ4:給食に賛否の声?
給食などのフード事業に力を注いたシダックスは、レストラン事業も行っているからこそ学校食堂や社員食堂など、その業態によって必要となる給食を見極めて提供することが出来ると言われていました。
学生食堂であればトレンドを取り入れたメニューを、社員食堂であれば栄養バランスと充実感を、研修施設や保健所であれば栄養バランスと家庭を感じさせる温もりなど、美味しさに+αの価値をのせて提供することが出来ると謳っていました。
しかし、ネット上ではシダックスの給食が「まずい」という口コミも寄せられていたようです。
シダックスはさまざまな業態を狙っていますが、食とサービスに関して総合的に安心安全を保証するために、徹底した研究を続け、全国で使用する8000ほどの食材全て一元管理することで、厳しく厳選したものだけを品質保証付きで仕入れることに成功。
ネット上では「まずい」と言った声もありましたが、品質は確かなものであり、シダックスの給食は誰もが安心して食べることが出来るのです。
シダックスについておさらい
シダックス株式会社は、外食産業、学校給食・企業食堂の給食(コントラクト)事業を展開し、全ての年代・ライフステージ、ビジネスステージであらゆるサービスを手がけ、事業活動を通じて、社会課題解決を目指す「総合サービス企業」です。
かつては「レストランカラオケSHIDAX」としてカラオケボックス事業も行っていましたが、郊外型の大型店を主に展開していたため不採算店舗が増えたこと、飲酒運転の厳罰化、低価格カラオケ店の台頭や一人カラオケの流行により客単価が低下したことなどにより、カラオケ館を運営するB&Vに事業を売却し、結果としてシダックスグループとしてはカラオケ事業から撤廃することとなりました。