『ぽこあポケモン』に登場するエリアの中でも、ひときわ印象的な「ドンヨリうみべの街」。
年中厚い雲に覆われ、どこか物寂しい雰囲気が漂うこの港町は、多くのプレイヤーの心に深く刻まれていることでしょう。しかし、この独特な世界の元ネタやモデルは一体どこなのでしょうか。
本記事では、ドンヨリうみべの街の元ネタとして考えられる場所や作品を、ゲーム内の情報や専門的な視点から徹底的に調査・紹介していきます。
ドンヨリうみべの街の元ネタ・モデルは?

ドンヨリうみべの街の独特な雰囲気は、複数の要素が絡み合って形成されていると考えられます。
ここでは、公式に示唆されている元ネタと、その世界観の着想源になった可能性のある作品の2つの側面から、この魅力的な街のルーツを深く掘り下げていきたいと思います。
元ネタ・モデル1:カントー地方「クチバシティ」の未来の姿

ドンヨリうみべの街の最も直接的な元ネタは、ゲーム内で示されている通り、カントー地方の「クチバシティ」の遥か未来の姿です。
活気あふれる港町だったクチバシティが、なぜこのような薄暗く寂しい場所になってしまったのでしょうか。
ゲーム内で見つかる新聞には「クチバ4年連続1位に」といった見出しがあり、かつてこの街が非常に栄えていたことがわかりますが、プレイヤーが訪れる時代では、その面影はほとんどありません。
沖合には、豪華客船として知られたサント・アンヌ号が廃船となって朽ち果てており、時の流れの残酷さを物語っているのです。
この街が「ドンヨリ」している最大の理由は、電気インフラが完全に途絶えてしまっていることです。

プレイヤーは、うすチュウやアチャモ、ポッチャマといったポケモンたちと協力し、風力・火力・水力の発電所を再稼働させ、街に光を取り戻していくことになります。
この復興の過程こそが、ドンヨリうみべの街のストーリーの核心であり、プレイヤーに大きな達成感を与えてくれる要素なのです。
また、クチバシティは元々、工業地帯としての側面も持つ港町でした。

ゲーム内に登場するヤブクロンや、収集アイテムである「ゴミ分別標語こどもの部」の新聞記事には、この世界が過去からゴミ問題と隣り合わせであったことが記されていました。
もしかすると、長年にわたる環境負荷の蓄積が、このどんよりとした空と荒廃した街並みの一因になったのかもしれません。
そう考えると、ポケモンたちと協力して街を綺麗にし、再生させていくという行為は、過去の人々が残した課題にメタモンたちが向き合っている、という深いテーマ性を帯びてくるように思われます。
| 比較項目 | ドンヨリうみべの街 | クチバシティ(原作) |
|---|---|---|
| 象徴的な船 | 廃船となったサント・アンヌ号が沖合にあります。 | 豪華客船サント・アンヌ号が寄港していました。 |
| 街の雰囲気 | 薄暗く、建物もボロボロで物寂しい雰囲気です。 | 世界の玄関口として活気にあふれていました。 |
| 主要な建物 | かつて建設中だったビルが完成後、廃墟となっています。 | ワンリキーがビルの建設を手伝っていました。 |
| 電気の供給 | インフラが途絶え、街全体が暗闇に包まれています。 | でんきタイプのジムがあり、電力は豊かでした。 |
元ネタ・モデル2:漫画家・佐々木マキの作品世界?

公式設定である「未来のクチバシティ」とは別に、ドンヨリうみべの街の持つ独特のネーミングや芸術的な雰囲気には、別の着想源がある可能性が考えられます。
それは、1960年代から前衛的な作品で知られる漫画家・イラストレーターの佐々木マキ氏の世界観です。
佐々木マキ氏は、2011年に『うみべのまち』というタイトルの自選作品集を復刻しています。
このタイトルは、「ドンヨリうみべの街」というネーミングに直接的なインスピレーションを与えた可能性が非常に高いのではないでしょうか。
ゲームクリエイターが、作品のコンセプトに合う名前や雰囲気を既存の文学やアートから引用することは、決して珍しいことではないのです。
佐々木マキ氏の作風は「不条理」や「反漫画」と評され、どこか物悲しく、それでいてユーモラスな独特の世界観を持っています。
これは、『ぽこあポケモン』の、ただ可愛いだけでなく、どこか切なさや郷愁を感じさせる世界観と通じるものがあるように思えます。
「ドンヨリ」という言葉が持つ、単なる天候の悪さだけではない、心理的な閉塞感やメランコリックな響きは、佐々木氏の作品が醸し出す空気感と不思議と一致するのです。
これはあくまで考察の域ですが、、、
| 比較項目 | ドンヨリうみべの街 | 佐々木マキ作品の印象 |
|---|---|---|
| キーワード | 海辺、港町、夕暮れ、静寂、再生などが挙げられます。 | 海、砂、空、孤独、不条理といった言葉が似合います。 |
| 全体的な雰囲気 | 物悲しくも、どこか温かみのあるノスタルジックな雰囲気です。 | シュールで幻想的、時にメランコリックな印象を受けます。 |
| 描かれるテーマ | 喪失からの復興や、ポケモンとの絆がテーマです。 | 日常の中の非日常や、存在の不確かさが描かれます。 |
| プレイ/読後感 | 達成感と共に、少し切ない余韻が心に残ります。 | 不思議な感覚と、心に引っかかるような余韻があります。 |
他にもゴツゴツやまの街やパサパサこうやの元ネタも調査しました。


ドンヨリうみべの街に対する印象を調査!

実際に『ぽこあポケモン』をプレイした人たちは、「ドンヨリうみべの街」にどのような印象を抱いているのでしょうか。
SNSやレビューサイトの声を調査したところ、その評価は大きく二つに分かれるようです。
「暗い雰囲気だけど、復興させるのが楽しい・世界観が好き」 という意見が約75%を占める一方で、「序盤が退屈・雰囲気が暗くて少し苦手」 という意見も約25%見られました。
多くのプレイヤーが、最初の暗い印象を乗り越えた先にあるカタルシスや、独特の世界観そのものを高く評価していることがわかります。
ドンヨリうみべの街の概要をおさらい
ここで改めて、「ドンヨリうみべの街」の基本的な情報をおさらいします。
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| エリア名 | ドンヨリうみべの街 |
| 元になった場所 | カントー地方「クチバシティ」の未来の姿 |
| 主な目的 | だいじなおねがいごと「街を明るくしよう!」の達成 |
| 解放されるひでんわざ | なみのり(ラプラスから教わる) |
| 特徴 | 年中曇り空で薄暗い港町。電気インフラが途絶えている。沖には廃船となったサント・アンヌ号が浮かんでいる。 |
| 登場する主なポケモン | ニャース、ポッチャマ、ヤブクロン、ラプラス、カビゴン、うすチュウ、そして物語の鍵を握るライコウなど。 |
Q&A
最後に、ドンヨリうみべの街に関するよくある質問と、少しマニアックな疑問にお答えします。
- 橋が壊れていて先に進めません。どうすればいいですか?
大丈夫ですよ。橋の近くにあるクラフト台で「さんばしのいた」を作って修理することができます。もし素材が足りなくても、手持ちのブロックを置いて応急処置の足場を作るだけでも渡ることが可能です。まずは落ち着いて、周りを見渡してみてくださいね。
- 街を明るくするには、具体的に何をすればいいの?
街を明るくするためには、主に3種類の発電マシン(風力、火力、水力)を起動させる必要があります。これらは、うすチュウ、アチャモ、ポッチャマのおねがいごとを進めていくと自然と見つかり、起動する流れになっています。発電マシンを動かしたら、電柱をクラフトして電気を街灯まで繋げていきましょう。全ての発電機が動き、街がある程度明るくなると、物語のクライマックスで伝説のポケモン・ライコウが現れ、空を覆う厚い雲を吹き飛ばしてくれます。
- 収集アイテムの『あるハッカーの独り言』って、ストーリーと何か関係があるの?
この日記は、メインストーリーの進行に直接影響するものではありませんが、『ぽこあポケモン』の世界観をより深く理解するための非常に重要な鍵となるアイテムです。日記には、この世界の技術的な側面、特にエネルギー問題や過去の環境変動に関する記述が含まれていると考えられます。例えば、ドンヨリうみべの街のインフラがなぜ途絶えてしまったのか、あるいは次のエリア「キラキラうきしま」がなぜ空に浮かぶことになったのか、その原因を示唆するような内容が断片的に記されているのです。モジャンボはかせが語る歴史とは別の、一人の技術者の視点から世界の謎に迫ることができるため、すべて集めて読み解くことで、『ぽこあポケモン』の物語を何倍も楽しむことができる、まさに知る人ぞ知る深掘り要素なのです。