2015年7月にのぶみが手がけた絵本「ママがおばけになっちゃった!」は、冒頭でママが交通事故にあっておばけになるという衝撃の展開から、シリーズ累計53万部超の大ヒット作となりました。
一方で、母親の死を軽く扱っているのではないか、子どもにトラウマを残すのではないか、という不安の声も後を絶ちません。
本記事では、ママがおばけになっちゃったがなぜ炎上したのか、なんJでの反応や同様の事例まで含めて調査・紹介していきます。
ちなみに調査時点でネットの最安値は以下でした。売り切れていたらすみません。
「ママがおばけになっちゃった」の炎上なぜ?(いつ・どこで・どんな経緯で広まったのか)

ママがおばけになっちゃったは、2015年7月16日に講談社から刊行された絵本で、対象年齢は3歳からとされています。
初版はわずか4000部のスタートでしたが、テレビ番組で大々的に取り上げられたことをきっかけに爆発的に売れ、1年で続編と合わせてシリーズ累計53万部を達成しました。
ところが売れれば売れるほど、「これ、本当に子どもに読ませて大丈夫なのか?」という戸惑いの声がじわじわと広がっていきます。
炎上までの流れを時系列でまとめると次のようになります。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2015年7月16日 | 講談社から「ママがおばけになっちゃった!」発売(初版4000部) |
| 2015年内 | Amazonランキング大賞2015 絵本・児童書部門1位を獲得 |
| 2016年7月13日 | 続編「さよならママがおばけになっちゃった」が発売 |
| 2016年11月13日 | TBS「情熱大陸」にのぶみが出演、シリーズ累計53万部に到達 |
| 2018年2月1日 | のぶみ作詞「あたしおかあさんだから」がHuluで配信されて大炎上 |
| 2019年頃 | change.orgで「対象年齢引き上げを望む」署名活動がスタート |
| 2020年2月 | SNSで読み聞かせ後の子どもの被害報告が拡散し再炎上 |
| 2021年7月 | 東京五輪文化プログラム参加報道で再び批判が殺到 |
SNS上では、「読み聞かせのあと夜泣きが止まらなくなった」「テレビが泣けると煽るから買ってしまって後悔している」「3歳に親の交通事故死を見せるのはやりすぎ」といった切実な声が並びます。
一方で「親子で泣いた」「家族の大切さを再確認できた」という肯定派も少なくなく、まさに賛否真っ二つ。次のようなものが理由として考えられます。
個人的には、3歳向けにここまで重いテーマを扱うなら、もう少し売り方の工夫が欲しかったなと感じます。
炎上理由1:母親の死を軽いノリで描く展開が幼児にトラウマを残してしまうため

ママがおばけになっちゃったの大きな問題点として真っ先に挙がるのが、母親の死の描き方です。
冒頭でいきなりママが車にぶつかって亡くなるのですが、当のママは「死ぬときまでおっちょこちょいなんだから」と笑い飛ばすという描写になっており、ここに「死別の重さを軽視している」と多くの批判が集まりました。
署名活動を始めた団体によれば、読み聞かせ後の子どもには次のような症状が報告されています。
| 報告された症状 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 分離不安 | ママと離れるのを極度に怖がる、登園・登校が困難になる |
| 夜泣き・不眠 | 夜中に「ママー!」と叫んで飛び起きる |
| チック症 | 数年にわたって医師のフォローが必要なケースも |
| 不安障害 | 絵本そのものへの恐怖感、読書離れ |
| 強い情緒不安 | 「ママ死なないで」と繰り返し泣き続ける |
実際に保護者の体験談として広く拡散されたものでは、ある長男が読み聞かせの後、ある日突然夜中に泣き叫び、「ママ!置いていかないで!」と何度も訴えるようになったというエピソードも。

テレビ番組で「泣ける名作」と紹介されたのを見て安心して買ったのに、まさかこんなダメージを受けるとは思わなかった、という後悔の投稿は数えきれないほど投稿されました。
change.orgでは「対象年齢を引き上げてほしい」という嘆願がいまも続いています。
個人的には、絵本の冒頭がいきなり交通事故死というのは、3歳児には心の準備のしようがないなと思います。
炎上理由2:作者のぶみが「子どものトラウマになった方がいい」と公言したため

もう一つ反発を呼んだのが、作者・のぶみ本人の発言です。
現代ビジネスのインタビューで、子どものトラウマになる懸念について問われた際、のぶみは逆に子どものトラウマになった方がいい、トラウマになるかは子ども自身が決めることだという趣旨の発言をしました。
「ママを大切にしてほしい」という願いは伝わりますが、絵本作家が幼児に傷を残してもよいと公言したことに、多くの保護者がショックを受けたわけです。
のぶみの炎上歴を整理すると次の通りです。
| のぶみ作品・発言 | 物議を醸したポイント |
|---|---|
| ママがおばけになっちゃった! | 母親の死をテーマに、トラウマ容認発言で物議 |
| あたしおかあさんだから(2018年) | 母親の自己犠牲を賛美する歌詞で大炎上 |
| ママのスマホになりたい | スマホ育児批判、父親が登場しない設定にも疑問 |
| はたらきママとほいくえんちゃん | 働く母親への偏見的な描写で批判 |
| このママにきーめた! | 子が親を選んで生まれるという「胎内記憶」説を扱う |
| 経歴詐称の疑惑 | 「池袋連合のボス」など過去の自伝の信憑性を問われた |
別のインタビューで、のぶみは作品の力を「ビンタ級の威力がある」とも語っており、これも「恐怖で子どもを従わせる発想ではないか」と受け取られてしまいました。
さらに、2021年には東京オリンピックの文化プログラム「MAZEKOZEアイランドツアー」に起用された際、過去の炎上歴を踏まえて起用反対の声が再燃しています。
本だけでなく作家本人への信頼も揺らいだことで、炎上が長期化していったのです。
個人的には、信念があるのは伝わるけれど、子どもの心の発達への配慮の言葉がもう少しあれば結果は違ったかも、と感じました。
なんJでもトラウマ・批判の声が…(どんな書き込みが目立つのか)

なんJを含む匿名掲示板やレビューサイトの口コミを集計したところ、肯定的な声がおよそ3割、否定・疑問の声がおよそ7割という割合でした。
読書メーターでの評価率も63%と、絵本としては低めの数字が出ており、賛否の振れ幅の大きさが裏付けられています。なんJ系のスレッドで頻出する代表的な口コミは次の通りです。
- 「親の自己満足のための本やん」
- 「子供がトラウマになったって報告多すぎやろ」
- 「『おっちょこちょい』で死ぬんかい、設定が雑」
- 「読み聞かせされた長男が夜中に泣き叫んだとか怖すぎ」
- 「これが感動の名作扱いなのが理解できん」
- 「親のためで子供のための絵本ちゃうやろ」
- 「テレビでゴリ押しされてた絵本にロクなのない説」
- 「ワイの嫁が買ってきて娘がギャン泣きしてキレたわ」
肯定派の中にも「泣けるのは確か」「大人が読むには良い」と前置きしたうえで「子どもには読ませない」とコメントするユーザーが目立ちました。
否定一辺倒というよりは、「大人向けの絵本としては成立しているが、対象年齢3歳は無理がある」という冷静な意見が多いのが特徴です。
個人的には、なんJのコメントは辛口だけれど、保護者目線のリアルな本音が詰まっていると感じました。
同様に炎上した事例を紹介(どんなパターンが炎上を招くのか)

ママがおばけになっちゃっただけでなく、似た構造で炎上した作品やCMは他にもあります。
共通しているのは「母親の自己犠牲を美化する」「子どもの恐怖を利用したしつけ」「過剰な感動の押し付け」というキーワードです。代表的な事例をまとめると次のようになります。
| 作品名 | 作者・媒体 | 炎上した主な理由 | 時期 |
|---|---|---|---|
| あたしおかあさんだから | のぶみ作詞・Hulu配信 | 母親の自己犠牲を賛美する歌詞 | 2018年2月 |
| はたらきママとほいくえんちゃん | のぶみ / 講談社 | 働く母親への偏見的な描写 | 2017年頃 |
| このママにきーめた! | のぶみ / サンマーク出版 | 「子が親を選ぶ」胎内記憶説への抵抗 | 2014年〜 |
| ママのスマホになりたい | のぶみ / WAVE出版 | スマホ育児批判、父親不在の構図 | 2016年〜 |
| ムーニーCM「moms don’t cry」 | ユニ・チャーム | 孤立する母親を「いつか宝物」と美化 | 2017年 |
| にんげんごみばこ | のぶみ / 双葉社 | 子どもに見せるには過激な内容との指摘 | 2008年〜 |
特に「あたしおかあさんだから」は、歌詞に「眠いまま朝5時に起きる」「自分のために服買うのそれぜんぶやめて」といった母親の犠牲を肯定する表現が並び、「呪いの歌」とまで言われました。
歌唱した横山だいすけが2018年2月8日に自身のブログで謝罪する事態にまで発展し、ハッシュタグ「#あたしおかあさんだけど」が逆襲のように拡散したのも記憶に新しいところです。
個人的には、応援したい気持ちと押し付けは紙一重で、表現を一つ間違えるだけでここまで炎上するのかと驚きました。
向いている人

ここまで炎上の理由を見てきましたが、ママがおばけになっちゃったは決して「悪書」と決めつけられる本ではありません。
読み手の年齢や状況、心の準備によっては、深く心に響く一冊にもなります。
テーマと真正面から向き合えるタイプの読者にこそ刺さる作品といえます。次のような人にはおすすめです。
- 親子の絆や死について真剣に考えたい大人
- 大人向けの「泣ける絵本」を探している人
- 小学校高学年以上の子どもと、命の重みを話し合いたい家庭
- 身近な人を亡くした経験があり、共感の物語を求めている人
- のぶみの世界観や絵柄がもともと好きなファン
- ペットロスや喪失体験から立ち直る一助にしたい人
個人的には、対象年齢を意識して大人が先に読んでから、子どもに読み聞かせるかどうかを判断するのがベストだと思います。